吹田SSTこどもハート・アレルギークリニック|小児科、アレルギー科、新生児科

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食物アレルギー・アナフィラキシー

食物アレルギーとは、食物を食べた後に蕁麻疹や発疹、嘔吐、咳などの症状が起きる病気です。0歳~1歳時に最も多く、卵、乳、小麦の順で多いです。小学生になると、エビや魚類、ピーナッツなどが増えてきます。診断は血液検査、皮膚テスト、食物負荷試験があります。現在のところ、血液検査や皮膚テストは100%の精度はなく、最終的には食べて症状がでないかどうかでの判断になります。

食物アレルギーに関しては、診断と治療の考え方が10年前と比べると180度変わっております。以前によくあった間違えが、「血液検査や皮膚テストで卵アレルギーと言われ、ずっと卵を除去していますが、実際は卵を食べたことありません」という方です。このような方たちの中には、実際は食べて症状がでない方も多数いらっしゃいます。逆に、ずっと除去をしていることで、卵に対してアレルギー反応が強くなることがありますし、全く食べていないと、食べず嫌いになってしまい、小学生になっても何となく除去を続けてしまっている方がいらっしゃいます。これは、血液や皮膚の検査のみで診断していた時代、あるいは、現在でも診断している医師による弊害です。食物に関してのアレルギーの最終的な確定診断は、ある意味、乱暴な側面がありますが、食べてみてどうかです。卵や小麦が心配だから離乳食を始める前に検査をしてほしいとの要望を受けることもありますが、血液検査で陰性だからといって、100%食べて大丈夫というものでもないですし、血液検査で陽性とでても、食べても平気のこともあります。

また、治療に関して、以前は症状がでた食べ物は完全に除去することが基本でしたが、最近は、症状が強くでない程度の量を毎日あるいは隔日で食べて慣れさせる(経口免疫療法)が主流です。必要に応じて、血液検査を行い、その数値と症状の程度を参考にしながら、具体的な食事指導をさせて頂きます。また、症状が比較的軽めの方の場合、食物負荷試験を行う事があります。食物負荷試験は、食品を食べても症状がでない量はどの程度か、そして、症状がでる量はどのぐらいかを測るために行います。ただし、当院は小さなクリニックで病院のような設備や十分な人員はいませんので、食物負荷試験のリスクが高い(少なくとも、アナフィラキシーの既往がある方)と判断された場合は医療機器・人員が整っている病院へご紹介させて頂きます。

食物によるアレルギーの症状が最も強いアナフィラキシー(全身蕁麻疹、呼吸困難、嘔吐、血圧低下など)の症状がでたことがある方は、エピペン(アドレナリン自己注射薬)の所持が勧められます。基本的には、15kg以上のお子さま用ですが、症状の程度によっては、10㎏代前半のお子さまでも、処方いたします。乳幼児のお子さまの場合は、保護者あるいは保育園・幼稚園の先生、小学生のお子さまの場合は、保護者あるいは学校の先生・学童の先生がエピペンを使用できます。自ら打てるようになるのは、中学生以降です。ただ、使用が必要な時には本人はぐったりして打てない場合が想定されますので、基本的には保護者の方が使用方法を覚えて頂く必要があります。使用法にはいくつか注意点がございますので、エピペンを処方する際は、当院にて使用方法を指導させて頂きます。
お問合せはTEL: 06-6192-5810
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