「インフルは正確な診断と治療が必要です」
例年、12月ごろからでだして、1月~2月に流行となります。インフルエンザに罹ると、発熱、咽頭痛、咳、鼻水などの症状が主に出ます。時に、嘔吐や腹痛、下痢などの胃腸炎のような症状を伴うこともありますし、37度台の微熱程度の症状しかない時もあります。
抗インフルエンザ薬で解熱することがほとんどですが、こどもで注意しないといけないことは、インフルエンザ脳症・脳炎です。痙攣や意識障害などを伴う時は入院して精査・加療が必要です。以前に一部の抗インフルエンザ 薬による異常行動誘発の可能性が指摘され、いろいろと調査・研究されましたが、最終結論としては、因果関係はないとなりました。ただ、10代(10~19歳)は一部の抗インフルエンザ 薬の使用を控えるようになっております。また、0歳児に対する抗インフルエンザ 薬は2016年秋に正式に適応が通りましたので、現在では0歳児でも使用が可能です。
インフルエンザ検査は発熱(38度前後)から12~24時間経っていると正確に判定できますので、発熱10時間以内の場合は偽陰性(本当はインフルエンザだけど、検査では陰性)の割合が高くなります。また、インフルエンザにはA型、B型があり、その中でも、香港型やビクトリア型、フロリダ型などいくつか種類があるため、1シーズンでA型→B型→A型と3回罹る場合もあります。
保育園や幼稚園、学校は少なくとも6日間(発症日+5日間)、発熱が長引けば1週間前後(解熱日+3日または2日)は登園・登校ができませんので、お母さん、お父さんたちへの負担も大きいです。インフルエンザワクチンは接種しても罹ることがありますが、予防ができる、あるいは軽くて済むことの方が多いです。例年、10月~12月で接種しますので、接種をお勧め致します。
予防が第一で、それでも、感染・発症したら早期かつ正確な診断と治療が必要ですね。